アセキュー

続発性多汗症の原因は病気だった?甲状腺異常などの全身汗かきの兆候


「あれ?いつもより全身から汗が出てきている…私多汗症になっちゃった?それにめまいもあるし、すごく体も疲れるし…もしかして病気かしら?」、実はこのような悩みを抱えている方は少なくありません。そこで今回は「続発性多汗症と病気の関係」についてお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。

多汗症は病気?ただの汗かきなのか?

結論からいうと、多汗症は病気であり体質です。理解のない方がよく「ただの汗かき」「人より新陳代謝がいいだけ」といっていますが、多汗症は歴とした病気で、日本人口のおよそ3%~6%が多汗症体質といわれています。

(例)日本人口1億2,693万3,000人(2016年 総務省統計局調べ)
多汗症体質の人口=1億2,693万3,000人✕3%=380万7,990人

本来人間が汗をかく理由は上がってしまった体温調節なのですが、さまざまな原因で体温調節以外の異常発汗を起こしてしまう症状をいいます。例え冬場であろうとも、何もしない状況で勝手に汗がにじみ出てくるために周囲からは忌避な目を向けられます。

着ているインナーシャツは汗染みができたり、汗で細菌が繁殖して強烈な臭いが発生してしまい毎日ストレスが蓄積されます。子供たちにとっては多汗症が原因で不登校になったり、イジメにあうことも頻繁に起こっています。そのため、多汗症はしっかりと制汗対策を行う必要があります。

  • 多汗症は体質であり病気である
  • 日本人口のおよそ3%~6%は多汗症体質である

多汗症の種類と発汗の特徴(原発性・続発性)

多汗症の種類ですが大きく2つあります。一つは『原発性多汗症』といい、生まれる前から遺伝子上で多汗症体質が決まっている先天的多汗症です。およそ60%の確率で多汗症体質が発現するといわれます。私も手掌多汗症でありワキガでもあるのですが、母親から受け継いだ多汗症体質の優先遺伝が現れているためです。

また原発性多汗症の特徴として、汗が出てくる体の部位は汗腺が比較的多い顔・頭・腋・手の平・胸・足裏で、局所的かつ体の両側発汗の傾向が強いです(およそ9割)。例えば10人いれば9人は原発性局所多汗症となり、残る一人は原発性全身多汗症となります。

もう一つは『続発性多汗症』といい、生まれた後に「何らかの原因」で多汗症体質になった後天的多汗症です。また続発性多汗症の特徴として、汗が出てくる体の部位は全身かつ体の両側発汗の傾向が強いです。

「何らかの原因」というのが曲者で、先天的に多汗症体質じゃないのに後天的に多汗症にしてしまう程、体に異常をきたしている状態です。あなたが将来体の異常で死にたくなければ、決して甘く見ないでください。今回はこの続発性多汗症について詳しくお伝えしていきます。

  • 多汗症は原発性多汗症と続発性多汗症に分けられる
  • 発汗部位の9割は局所性
  • 続発性多汗症は危険な状態

続発性多汗症を引き起こす原因・病気

続発性多汗症の原因は、具体的には更年期・細菌やウイルスの感染症による病気・体内ホルモンなどの内分泌異常・神経障害や神経疾患・肝臓や心臓などの臓器不全などで、どれか一つでも引き起こされますし合併症を併発することもあります。また、手術の後遺症や投与する治療薬の副作用が原因となることもあります。下記にいくつか原因や病気をまとめます。

  • 内分泌代謝疾患(甲状腺機能亢進症『バセドウ病』、低血糖、褐色細胞腫『10%病』など)
  • 白血病
  • 更年期障害
  • 脳梗塞(のうこうそく)
  • 脳腫瘍(のうしゅよう)
  • Frey症候群
  • 悪性リンパ腫
  • 不安、パニック障害(対人恐怖症、視線恐怖症など)
  • 薬物乱用

30代~50代の女性ならエストロゲン減少によって『更年期障害』になりやすいので注意しましょう。(詳しくはこちら

また『バセドウ病』はよく聞くと思います。バセドウ病は甲状腺異常によって本来ウイルスなどから守る免疫抗体が、自身を傷つける『自己抗体(TRAb、TSAb)』に変わり、組織や細胞、臓器などを自分で傷つけるようになります。こういった自己免疫により引き起こされる病気や症状を『自己免疫疾患』といいます。

またこれらの病気は汗だけでなく、全身の倦怠感やだるさ・呼吸不全・眼球突出やめまい・頻脈・頭痛・痙攣・体重の減量・顔面蒼白などさまざまな症状も引き起こすので要注意です。むしろ汗をかきやすくなるのは、病気の兆候の氷山の一角という認識でいましょう。(何かいつもと体の調子が違うな…)と感じたら、すぐに病院に相談に行かないと非常に危険です。

続発性多汗症の原因(白血病)と年間死亡者数

続発性多汗症を引き起こすもので白血病がありましたが、みなさんは白血病でどれほどの方が亡くなっているのかご存知でしょうか?実は医療が発展している日本において、報告されている年間の白血病による死亡者数は増加する一方なんです。

(例)1955年の死亡者数:およそ2,000名
2010年の死亡者数:およそ8,000名(2012年 東京都健康安全研究センター調べ)

15年間で医療は目覚ましく進歩する一方でこの死亡者数です。あくまでこれは私の見解ですが、白血病になっている方が増えているというよりは、医療の発展により白血病の発見率が高くなっていることが大きい要因だとは思っています。

したがって、実は他にも隠れ白血病死亡者数が何千人もいるのではないかと考えています。このように、日本では年間8,000名以上が白血病で死亡しているという事実は知っておくべきです。続いては「妊娠6ヶ月目の女性に甲状腺異常(バセドウ病)が見つかった」体験談ですので、これから妊娠する予定がある女性は参考にしてください。

妊娠6ヶ月目の甲状腺異常(バセドウ病)

  • Tさん/35歳/女性/長野県
  • 妊娠6ヶ月目
  • バセドウ病と診断
  • 抗甲状腺薬での治療
  • 出産までに治療が間に合わなかった
  • 完治するまでに2年と4ヶ月間メルカゾールを服用

皆さまこんにちは。Tと申します。年齢は35歳の長野県出身の者です。今からちょうど3年ほど前に妊娠をしていたのですが、その時すごく汗をかくようになってしまいました。先生に相談しましたところ『バセドー病』と診断されて、いろいろと大変な目にあいましたし、バセドー病が治らずに出産を経験しましたことをお話します。

もともと多汗症でも汗かきでもなかった

もともとですが、私は頻繁に汗をかくような性格ではありませんでした。ダイエットや体型維持のために外を走ったりしても、ほとんど汗を汗をかきませんでしたし、かいたとしても少しだけしかかきませんでした。私の両親ふたりともなのですが汗をかかない性格で、私も似たような性格なのだと思います。

赤ちゃんができない悩み。主人の乏精子症とホルモン治療

28歳のお見合いで今の主人と出逢いました。それから2年程お互いのことを知ってから入籍を入れまして、それから私たちの赤ちゃんを作ろうと勤しみました。ですが、幾度も行為を行えども赤ちゃんがなかなかできず、一度病院で検査を行って頂いたのですが、どうも主人が『乏精子症』と診断されて、男性の精子が少ないから妊娠しにくいとわかりました。

先生にどうすればいいのかお聞きしたのですが、主人がエフスチチ(※)が普通の男性より低いそうでホルモン治療をすることになりました。主人は1年間以上ホルモン治療を続けて、精子の数が正常に増えたということで、それから私が32歳のときにようやく妊娠することができたのです。

※管理人補足:おそらくLH(ゴナドトロピン)かFSH(卵胞刺激ホルモン)値のことだと思います。これらは精巣を刺激して、男性ホルモンと精子を作る作用があります。

病気の兆候(全身の倦怠感や急な全身汗かき)

はじめての妊娠でしたのでとても不安でした。産婦人科の先生にはしつこいくらい毎日ご相談にのって頂きました。妊娠してから体のあちこちが変わっていく覚えがあったり、体臭もいつもの私とは違うようでした。まるで私の体じゃなくなっていくような感覚が浮かんできては、先生に相談してアドバイスを頂く生活でした。

そうして妊娠生活もだいぶ慣れた6ヶ月目に入った頃でした、なぜかいつもとは違うすごく変な違和感を感じて、おかしいなと思っても私の勘違いと思って考えないようにしました。ですが、主人から「熱あるかや?」と聞かれて、たしかにいつもより体も重いようで、熱いと気づきました。

他にも何か違和感を感じて、なんだろうと考えていると、体全体の服が汗で濡れていることに気づきました。妊娠してから少しは汗をかきやすくなっていましたが、こんなに汗をかいたことは一度もありませんでしたので、心の底からこわい、こわいと感じました…すぐに先生に連絡を取って診察してくださいました。

甲状腺異常の診断と検査

待合室で主人と待っている間も、「あれだけ苦労してやっと恵まれた赤ちゃんなのに、もしかしたら私の体は赤ちゃんを産めない体なのかしら…どうしてもこの子は産んであげたい…」、と不安でした。先生に呼ばれて体の異変をお話しているうちに、先生から「もしかしたら甲状腺に異変が起こっているかもしれません。今から血液検査をしましょう。」と説明を受けました。

それから先生は私の血液を採取して、甲状腺ホルモンの数値を調べてくださいました。それでわかったのが私が『バセドー病』という病気にかかっているそうです。

すごくショックでしたが、何よりもバセドー病でも赤ちゃんを産むことはできるのか今すぐ知りたくて、先生に尋ねると病気を悪化させなければ大丈夫ということでした。それからバセドー病の治療が始まりました。

甲状腺異常の治療薬と副作用

実のところ、私はバセドー病を治療できないまま出産を迎えてしまうことになったのですが、無事に赤ちゃんを産むことはできています。あのとき先生がすすめてくださったのは甲状腺を元に戻す『プロパジール』というお薬でした。

しばらく毎日5錠ほど飲んでいたのですが、2週間ほどしますと全身にかゆみもでてきてしまい、先生がまた別の『メルカゾール』というお薬を用意してくださいました。お薬を飲み始めてからは幾分かは体がよくなっていくようでしたが、バセドー病が治る前に陣痛を迎えてしまいました。

初産ですごく痛かったですし、先生にこのまま産んでも赤ちゃんは大丈夫なのか何度も確認しました。でもその度に何度も大丈夫といってくださって、そのまま13時間くらい長い時間をかけて無事に赤ちゃんを産むことができました。

2年4ヶ月に及ぶ甲状腺異常の治療

あれから3年経ちますが、もうバセドー病は治っています。でも、出産後も2年と4ヶ月間ずっとメルカゾールを飲み続けてようやく治療できました。とても長い時間バセドー病とたたかってきましたが、今は3歳になる元気な娘を主人と一緒に育てていますし、実はもうひとりお腹に赤ちゃんができています。

もし私のようにバセドー病で不安な経験をされている妊婦さんがいましたら、先生のいわれたようにすれば無事に出産できますし、その後も毎日お薬を飲んでいればバセドー病は治療はできます。大切な赤ちゃんと幸せな家庭を作るためにがんばってください!

  • 妊娠時はバセドウ病に注意する
  • バセドウ病により汗をかきやすくなる
  • バセドウ病治療には2年以上かかる

甲状腺による全身汗かきの兆候

バセドウ病の体験談をご紹介しましたが、こういった病気になると多くの場合は、全身の汗の量が増えます。冒頭で述べましたが原発性多汗症が局所性であるのに対して、続発性多汗症となる場合は全身の汗が増えるので、それが病気の兆候です。

全身の汗が増えること以外の兆候は、全身の倦怠感やだるさ・呼吸不全・眼球突出やめまい・頻脈・頭痛・痙攣・体重の減量・顔面蒼白などで、何か体に不調が出てきますので、放置は絶対にしないでください。

病院では体験談の女性のように血液を採取して、甲状腺ホルモンの数値を調べることもします。白血病なら骨髄バンクでドナーを探す時間もかかります。治療が手遅れになる前に、しっかりと病気の兆候に気づいて、おかしいと思ったらすぐに病院で検査をする癖をつけましょう。

まとめ

今回は「続発性多汗症と病気の関係」についてお伝えしてきました。

  • 続発性多汗症には重病の可能性がある
  • 続発性多汗症の原因で死亡することは珍しくない
  • 妊娠とバセドウ病はよく問題となる
  • 甲状腺異常の薬剤治療は2年以上の長期間必要
  • 死にたくなければ病気の兆候にアンテナを張る

以上のように、続発性多汗症は非常に危険な病気の氷山の一角にしか過ぎないことがわかりました。原発性多汗症が局所性発汗で同じ汗の悩みですが、汗で死ぬような心配はありません。

しかし、続発性多汗症は放置すれば命に関わる大問題となります。バセドウ病より非常に危険な白血病、脳梗塞あるいは脳腫瘍などの可能性もあるので、「死ぬ」表現は決して大げさではないことは感じてもらえたでしょうか。

この記事をご覧の方で、多汗症体質の方に「単なる汗かき」「あの人は新陳代謝がいいだけだよ」など軽々しい言葉をかけているのであれば考えを改めませんか。そして、多汗症本人が病気の兆候に気づいていないようでしたら、あなたが助けてあげましょう。

【口コミ】テサランを3ヶ月体験した感想!手汗レベル3に効果ある?

特集記事一覧

プロフィール


はじめまして。当サイトを運営しているまっきーです。

(自称)多汗症コンサルタントとして150名以上のコンサルタント経験を持ちます。

10年以上にのぼる医学知識と検証をもとに、汗と臭いの悩みを解決する情報を発信していきます。

サイトマップ