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多汗症手術に医療保険は適用される?セルフチェックと4つの適用条件


手掌多汗症、ワキガ、や全身の多汗症でお困りなら一度は病院で手術を考えます。しかし、受けたい手術は医療保険が適用されるのかわからず、高額医療ならお金は用意できないと諦めてませんか?そこで今回は「多汗症手術に医療保険は適用されるのか?」についてお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。

多汗症手術や治療薬に医療保険は適用される?

いきなりですが、次のクイズの答えを考えてみてください。

Q.次の内、日本において医療保険が適用されやすい多汗症の手術や治療薬はどれでしょうか?
・手術[ETS手術、ボトックス注射、イオントフォレーシス、ミラドライ、ビューホット]
・治療薬[塩化アルミニウム液、プロバンサイン]

どうでしょうか。どれも聞いたことある多汗症の手術や治療薬だと思いますが、あなたは答えることができましたか?特に注意しないといけないのは「ボトックス注射」「塩化アルミニウム液」の2つだと思います。その理由やクイズの正解は下記に続きます。

多汗症治療における医療保険の4つの適用条件


「多汗症手術に医療保険は適用される」ことは一概には断言できません。医療保険が適用されるにはいくつか条件をクリアする必要があります。下記にその条件を4つ紹介しますので、これからあなたが治療を受けてみようとする手術は条件をクリアしているのか考えてみましょう。

  • 医療保険の適用条件は複数存在する
  • 適用条件1/国や厚生労働省による認可・法律
  • 適用条件2/病院やクリニック毎での医療保険の取扱い
  • 適用条件3/美容目的(自費診療)と治療目的(医療保険診療)の違い
  • 適用条件4/原発性多汗症とお医者さんの重度判断

適用条件1/国や厚生労働省による認可・法律

多汗症治療の手術はいくつか種類がありますが、絶対に勘違いしてはいけないのが必ずしも「私たちが知っている手術=国や厚生労働省による認可があり、医療保険適用がある手術ではありません。

したがって、まず最初に確認を取るべきことは、あなたが治療を考えている手術は国や厚生労働省による認可(法律の制定)が正式に認められているのか、あるいは認められていないのかという点です。また、認可があっても医療保険適用までは認められていない場合があります。

適用条件2/病院やクリニック毎での医療保険の取扱い

実は病院やクリニックによって、同じ手術でも医療保険が適用されたり、適用されなかったりします。なぜこのようなことが起こるのかというと、国の法律や制度など強制力がないと無理に医療保険適用をしなくてもいいからです。もちろん手術や薬の内容は同じですが、治療費だけが高いか安いかの違いです。病院側に医療保険適用か事前に確認を取りましょう。

適用条件3/美容目的(自費診療)と治療目的(医療保険診療)の違い

私たちが病院やクリニックに行く目的は2つあります。女性に多い顔のシワ、たるみ消しなどの美容目的(自費診療)と、風邪の治療や多汗症治療などの治療目的(医療保険診療)です。医療保険が適用されるのは治療目的(医療保険診療)ですので、病気でもない自己都合で医療保険を適用させることは無理です。

実際に顔のシワを消す目的でボトックス注射を受けた女性が、医療保険が適用されないことで美容クリニックを訴えた報告が挙がっています。当然現場のお医者さんは、事前に医療保険が適用されないことをきちんと説明したそうです。しかし女性は医療保険が適用されると勘違いをしたまま治療を受けてしまい、13万円の請求金額を見てようやく理解したそうです。

当然、女性側の敗訴で幕は閉じました。私はその女性に会ったことはないので、なぜ勘違いをしたままだったのかはわかりませんが、人の話はしっかり聞くべきだと思います。したがって、医療保険を受けるためには多汗症の治療目的であることが必須となります。

適用条件4/原発性多汗症と医者の重度認定

血筋(遺伝)などの先天的な要因で多汗症体質が決まります。この先天的多汗症体質を『原発性多汗症(特発性多汗症)』といい、一方、更年期やバセドウ病など生後の後天的な要因で多汗症体質になることを『続発性多汗症』といいます。

そして、ETS手術やボトックス注射などで医療保険が適用されるのは原発性多汗症となります。ただし「原発性多汗症なら必ず医療保険が適用される」、というわけではありません。ここにもう一つの要素で、現場のお医者さんによる「重度」認定の必要性が出てきます。※詳しくは後述します。

以上4つの適用条件を踏まえると、冒頭のクイズの答えは下記のようになります。

  • ETS手術-適用されやすい
  • ボトックス注射-適用されやすい
  • イオントフォレーシス-適用されやすい
  • ミラドライ-適用されない
  • ビューホット-適用されない
  • 塩化アルミニウム液-適用されない
  • プロバンサイン-適用される

2012年11月/医療保険適用外期間

「ボトックス注射は適用されやすい」というクイズの答えに対して、「あれ?2006年にボトックス注射を受けた時は医療保険適用されなかったぞ?」と思う方もいると思います。実際に適用されない経験をしている方はいます。なぜなら、多くの場合日本に海外の治療方法が認可・導入される時期と、医療保険適用に至るまでには時間のズレが起こりやすいからです。

2002年、ボトックス注射がアメリカのFDAに認められました。しかし、日本の厚生労働省においては2009年に一部認可、2012年11月になってようやく正式に医療保険の適用をしました。つまり、およそ10年間は医療保険が適用されませんでした。

しかも、2018年8月時点でもまだ6年も経過していません。そのため、既に医療保険が適用されていることを知らない方が大勢いたり、稀にクリニックのお医者さんでも適用されないと思いこんでいる場合があり、両者の間でトラブルを引き起こしています。

ただし、ボトックス注射においては医療保険が適用されるのは腋部分のみで、顔部分は医療保険が適用されません。体の部位によって適用される場合と適用されない場合があることを知らず、混同して「ボトックス注射は医療保険が適用されない」と勘違いをしている方がいるので、みなさんは気をつけましょう。

ちなみに、私も含めてみなさんが最も使う塩化アルミニウム液に医療保険が適用されないのは、正直私も残念です。でも、現時点ではこれが日本のルールでどうすることもできないですし、お金もその分かかるので個人的に早く適用化してほしいです。

  • 時間が経過すれば医療保険適用外でも適用になる可能性あり
  • 情報は更新されるのでアップデートしていこう
  • ボトックス注射は2012年11月以降は医療保険適用済み
  • 今後も医療保険の適用範囲が拡大する可能性あり

【皮膚科医直伝】重度の原発性多汗症チェック方法

「重度の原発性多汗症チェックはどうするの?」と考えている方がいると思います。そこで、私の友人であり現役皮膚科医直伝の『重度の原発性多汗症チェック方法』をご紹介します。

  • 局所部位の確認(腋、掌、足裏、顔など)※手術ごとに確認部位は異なる
  • 『発汗意識1/全く気にならない』
  • 『発汗意識2/少し気になるも、生活に支障なし』
  • 『発汗意識3/わりと気になり、生活に支障が出やすい』
  • 『発汗意識4/かなり気になり、絶えず生活に支障が出る』
  • 《患者状態1/家系(両親や親戚など)に同じ体質がいる》
  • 《患者状態2/25歳未満で症状を発症》
  • 《患者状態3/就寝時は発汗量が減少する》
  • 《患者状態4/発汗による具体的な生活支障》
  • 《患者状態5/両側性・左右対称性に発汗が見られる》
  • 《患者状態6/発汗による連続する週1~2回以上の支障》
  • ★『発汗意識3,4』かつ《患者状態》数が2つ以上で【重度】とみなす

「手術ごとに確認部位は異なる」とは、例えばボトックス注射の場合、医療保険が適用されるのは腋のみですので、患者がどこの部位に治療をしてほしいのか確認する必要があるという意味です。

★を見てください。例えば、「満21歳、生活をしていると脇汗がすごく気になる。また両脇ともに脇汗が異常に出てきて、毎日シャツも濡れてしまう。叔父さんも同じ症状」とすると、高確率で重度と診断されます。

この判断基準に則り、相談したお医者さんが「君は生来の多汗症体質で、かつ重症と判断できるから医療保険を適用してもいいよ」と重度と判断してくれれば、医療保険が適用されます。この多汗症チェック方法に私はもろに当てはまっていますが、みなさんは当てはまりましたか?

多汗症セルフチェックと医者の的確な診断

多汗症で悩んでいるあなたにとって、病院で診断を受けたり相談することは大切ですが、多汗症セルフチェックを行うことで、お医者さんの診断がより的確にスムーズになることがあります。診断が的確になれば、当然あなたが希望する適切な処置が早くできることにつながるので、実践していきましょう。

まずは、あなたが日頃汗でどれくらい悩んでいるのか、どのような場面で生活に支障が出ているのか具体的に文字に表していきましょう。私はよく知り合いから相談を受けるのですが、彼らにはまず紙とペンだけ用意してもらいます。その後に汗の悩みとは関係なく生活・お仕事・プライベートなどのあらゆる場面での、あらゆる悩みを思いつく限り書き出してもらいます。

言葉だけだと忘れますし、頭だけで考えると情報が整理できなくなります。紙を使用するのは文字で可視化し、情報を整理しやすくして、脳細胞を活性化させるためです。ちなみに私はスパルタなので、直接教える場合は中途半端は許さず、数日間かけてでも最後まで悩みを絞り出してもらってます。

次に、書き出した悩みの中から汗と関係のある悩みをカテゴリ分けしていきます。カテゴリ分けをしたらそれぞれの悩みが連動するものか確認をしたり、悩みを抱えた時の環境や気持ちを思い出してもらって、徹底的に原因を探していきます。

そして、上記の『重度の原発性多汗症チェック方法』と照らし合わせてみると、ご自身が本当に重度の多汗症かセルフチェックできます。セルフチェックまでできたら、今度は皮膚科のお医者さんとの診察で詳細データを伝えてください。

それはお医者さん側にとって欲しい情報ですので、その場だけで診察を行うよりも、何倍も的確に診断ができます。ご自身のお体を理解することは、医療保険の適用される可能性を高めることに繋がりますので、一度セルフチェックをしてみましょう。

  • 多汗症のセルフチェックは診断のクオリティを向上させる
  • ご自身の悩みを徹底的に書き出すことで客観視できる
  • 自身が重度の多汗症であるならば医療保険を受けられる可能性が高い
  • 管理人はドS指導

その他医療費控除/高額療養費制度

医療保険が適用されて自己負担額が3割になったとしても、高額な治療費を毎月重ねてしまうと支払いが厳しくなります。そうした積み重なる治療費に上限を定めることができる制度を『高額療養費制度』といいます。ただし医療保険が適用される治療にしか使えない制度のため、保険者(健康保険組合・全国健康保険協会)と要相談となります。詳しくは別の記事にまとめる予定です。

まとめ

今回は「多汗症手術に医療保険は適用されるのか?」についてお伝えしてきました。

  • 多汗症手術に医療保険は適用される条件は4つ
  • 現時点で医療保険適用外でも未来には適用される可能性あり
  • 古い情報は随時更新しないと損をする
  • 重度の原発性多汗症チェック方法で原発性多汗症の重度調査
  • 多汗症のセルフチェックは適切な処置に結びつく
  • 医療保険以外にも高額療養費制度がある

多汗症自体が困りますが、治療するための方法もたくさんあって、新旧ある情報が錯綜してしまっているので余計に困ることになります。私も高校生の頃は、知識と経験が足りないせいで頭を抱える時期がありました。

今回お伝えした多汗症手術や治療薬が、2018年の時点での医療保険の適用されるものとなります。ただし、時代が変われば今正しいことも間違いに変わることがあるため、最新の情報はキャッチしていきましょう。

そんな中でも絶対に変わらないことは、ご自身の体をセルフチェックする重要さです。あなたが本当に多汗症を何とかしたいと思うのなら、私がお伝えした多汗症セルフチェック方法を一度は実践しましょう。

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プロフィール


はじめまして。当サイトを運営しているまっきーです。

(自称)多汗症コンサルタントとして150名以上のコンサルタント経験を持ちます。

10年以上にのぼる医学知識と検証をもとに、汗と臭いの悩みを解決する情報を発信していきます。

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